白い世界に魅せられて

白い世界に魅せられて

Travis Japanの事をメインに、書きたいことをゆるゆる綴っております。

Innocentの”美”について考えてみた

どうも、えのぐです!

まずはご覧いただきまして、誠にありがとうございます。

 

 

今回は自担である如恵留くんがコンサート「IMAGE NATION」にて披露した「Rolling Days」(=以降”ロリデ”)や「Innocent(美の国)」について考えてみたことを綴りたいと思います。自己解釈をふんだんに盛り込んだ内容となっておりますので、苦手な方はブラウザバックしてくださいね! こんな考えや見方もあるんだ~くらいの気持ちで覗いて頂けましたら幸いです! だいぶとっ散らかった文章で、読みにくい部分もあると思いますが何卒多めに見てください(笑) 頭の中を文字化して表し、伝えるって難しい!

 

また、「私はこんな風に考えているよ!」という意見などもございましたら、お気軽にコメント欄などで教えてください!! ”掲載不可”などありましたら、コメント欄には載せないという対応も可能です。

きっと色んな考え方が生まれるパフォーマンスだったと思っています。だって、めちゃくちゃ良かったですもん!! 凄く印象的で、表現力に溺れてしまう濃密な時間で最高の想い出です。私の中で、初めて触れた時からずーっと忘れられない作品です。 

☆追記

YouTubeにダイジェストが投稿され、このパフォーマンスが観られるようになってますので貼っておきます。時間指定してあります!

youtu.be

そいて、全部パフォーマンスが観たいよって方!!!

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それでは、いってみよ~!!

 

  

 

1.「Rolling  Days」と「Innocent」について

まずは、「Rolling Days」についてです。

この曲は嵐の櫻井翔くんのソロ曲であり、2015年に発売されたアルバム「Japonism」に収録されています。嵐の公式YouTubeチャンネルにて、視聴可能となっております。(以下リンク参照)

youtu.be

 

個人的には、この曲は”不倫や禁断の愛”をテーマにしていると感じております。

 

そして、「Innocent」について。

辞書で調べると、「無罪の」「潔白な」「純真な」「無垢の」といった意味が一般的に並んでいます。法律的にも人道的にも罪を犯さず、汚れを知らない純潔な人や物事に多くの場合は用いられるのではないでしょうか?

だとすると、この曲が今回のコンサートで”美の国”とされる「Innocent」に、罪ともいえる「Rolling  Days」が何故織り込まれているのか。今回はそこに関しての考えを綴りたいと思います!

 

 

2.ちゃかパラでの「Rolling  Days」

この曲がまず初めに選曲として選ばれたのは、2020年8月10日に配信にて開催された宮近海斗のソロコンでした。真っ白な衣装に身を包み、目隠しと手錠をされたまま看守達に連れられる囚人。曲の後半では反逆を起こし、看守を殺し、笑うちゃかちゃんの姿が印象的でした。その時に感じた”子供だからこそ出来る無邪気な残虐性”。善悪の判断が甘いからこそ罪を犯す。自分の欲が赴くままに振るった暴力が誰かを傷つけても構わない。以下に去年のサマパラ感想の下書きとして残してあった「Rolling Days」で感じた世界を置いておこうと思います。(サマパラ2020の感想ブログはいつか投稿したい……)

 

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シンプルな真っ白の重力に逆らわない衣装と目隠しをした囚人宮近が登場した瞬間、さっきまでのバッチバチに燃えて栄えていた宮近帝国の世界が変わった。Aメロ~サビまでは看守に引っ張られるがままに椅子に座らされている姿に、嵐の前の静けさのような静かなる狂気を感じて、ゾクゾクする恐怖が背中を通った。てか、看守のカゲ(影山拓也)*1の屈強すぎるオーラな。Cメロに入ってから始まった宮近海斗の逆襲と暴走。笑いながら看守たちを殴る蹴るしてたし、最後に新の首を締めてその背中から血が舞う演出にサイコホラー大好きな私は大歓喜。あの時のちゃかちゃんに対して「純粋無垢で理性が未発達な子供だからこそ持ち合わせている残酷さと恐怖」を感じた。自分が不快な状況はとにかく嫌だ、でも、それを打破する方法は暴力しか知らない、尚且つリミッターが効かないから加減が出来ない。こんなことで動かなくなるなんて脆いなって思いそうだし、人間を玩具だと思ってそう。ごめんね、勝手な事ばかり言ってて。この曲だけで、1本のサイコホラー映画観た気分だし、私が石油王だったらちゃかちゃんを起用した映画を製作していた。油田をくれ。しかも、元々如恵留くんと一緒に何かやるならで考えていたというのを雑誌で読んで、もうどうしたらいいことやら。とりあえず、いつの日か2人でやってください。

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去年の私よ、のえちゃかでロリデやったぞ。

 

 

3.賛成コンでの「Rolling  Days」

賛成コンでのロリデでは、ギィーと重い扉の開く音と共に走る緊張。静まり返った客席にコツコツと響く足音。その足音が止んだ時、轟くようなイントロで”美の世界”の幕が開けました。真っ赤な世界に染め上げられたステージの、上段の0番に映し出された聳え立つ黒い人影はワインレッドの軍服の衣装に身を包み、長い警杖の様な棒を携えた如恵留くんでした。誰かを槍で突き刺すように世界が動き出した時、バックスクリーンに広がるの左の白と右の黒は、赤の世界に溶け出して水と混ざり合う絵の具のようにドロドロと広がっていきます。

 

中世ヨーロッパな雰囲気も漂う世界にどこか感じる世紀末感。孤独の影を強く感じるこの世界は誰かの寂しさを映し出しているような気もしました。

 

一体、これは誰の孤独なのか。

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①規律に忠実に従う結果、部下なども去り、監獄内でただ一人の看守となってしまった如恵留くん

②罪人は処分するべきと決められた規律の中で、本当にそれでいいのだろうかと看守内でただ一人疑問を抱いている如恵留くん

③腐って汚れた世界に絶望し、誰も信じる事の出来なくなった囚人であるちゃかちゃん

④自分の信じる正義が誰からも理解されない孤独な看守と囚人

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 上記の内容は私個人が思いついた考えなので、他にも色んな解釈があると思います!

 

 

中盤でちゃかちゃんが登場し、お互いにRAP詞の掛け合いをする所は取り調べや尋問のようなやり取りではないかと解釈しています。囚人とやり取りするうちに彼の口にする正義に心を奪われ始めた看守。

 

そして、ラストでは拘束したと思われた囚人に血錆で汚れた武器を奪われ、その武器で殺される(実は殺されたように見せかけて如恵留くんを逃がしている気がしています)

 

そんな風に世界観を解釈しつつ、この曲での如恵留くんとちゃかちゃんの関係性について考えていたら、色んなパターンが頭に浮かんできたのでそれぞれのケースを提示しつつ感想を綴っていこうと思います。

 

 

如恵留くんの”善”とちゃかちゃんの”悪”

曲中で、如恵留くんとちゃかちゃんは対照的な存在とされていると思います。

例えば、看守と囚人、罰と罪、秩序と無秩序、大人と子供、理性と本能……そして、善と悪などの対比が思い浮かびました。

一般的に看守は規律を遵守し、それに背く行いをした者には罰を与え更生させる立場であり”善”とされる。逆に囚人は抑えきれなくなった感情から人道外れた罪を犯し、多くの場合で”悪”とみなされる立場だと思います。

 

このパターンでは、如恵留くんは自分の理性で判断し、選んだ道が清い道だと考えている看守、ちゃかちゃんは本能が赴くままに大勢の人を殺してきた囚人と仮定します。

 

歌詞の冒頭にある

≪揺らめく様な香り近付く 目を閉じても 君と分かる≫

≪夢じゃないさ 零れる吐息は 高鳴りを連れて≫

ここで感じるのは如恵留くんが執拗に宮近を探し、追い求めているというところ。その姿を目にしなくても、香りだけで自分の追い続けてきた標的がすぐ傍にあり、もうじきそれが手に入りそうだという高揚感が伝わってきます。もしかしたら、これまでにあと一歩のところで何度も逃しているのかもしれません。無敗の看守だった如恵留くんが宮近だけは捕らえられないとかそんな想像をしてみても更に楽しいです。

 

 

≪刻まれた時間の中 生まれゆくダイヤのような≫

≪そこにしかない輝きを 君の指に飾るから≫

この世界観に合うそこにしかないものってなんだろうなーってずっと考えてた結果、焼印かなーとか思っちゃいました。それか、”無敗を唯一破った囚人”とかの肩書なんてどうかな。そうだとしたら、今後如恵留くんはただ一つを除いた無敗を守り続けなければいけないんだよね。いやぁ~、いいっ! 自分で供給して自分で大満足してるんだけど、この考察記事はずっとそんな感じなので許してください!!! そんな風に解釈すると、無意識的に相手の事を考える時間や量が多くなって崇拝に近い感情が生まれてもおかしくないんじゃないか?? とか思い始めました。そしてまだ出てきていないけど、そこはかとなく感じる宮近海斗のカリスマ性な。如恵留くんは内に理性で抑えている狂気的崇拝を秘めていそうだから、そこをちゃかちゃんが解放するこの後の展開がたまらん!!!!!

 

この曲の難しいところは、元々が”禁断の愛”をテーマに置いているところ。でも、今回そこは重点的に考えずにいきたいなって思っています。ただ、最終的に協力関係に陥る看守と囚人という立場を踏まえて、”禁断の関係”という風に言い換えてみようかなって。そして、恋人へのただならぬ執着や独占欲のようなものを”愛”とするならば、執念深く宮近くんという囚人を追い続けて手中に収める姿は”愛”によく似た感情な気がします。まぁ、如恵留くんは激重クソデカ感情の持ち主なので仕方がない。最高!!!!!

 

一旦、サビは飛ばして……RAP詞に移りたいと思います。いや、サビで一瞬で真っ赤に染まるのたまらんよね。如恵留くん、宮近くん色に染め上げられてるやん!!!!!!!

 

≪Ah 一時の快楽 燃えてまた灰になる 終わりなんてないはず 会いたく(なる)また拝借≫

≪香りだけ漂う 想いまだ彷徨う 嗚呼もう wanna know?≫

危険人物とされ、視界も手足の自由も奪われ、地下に閉じ込められている宮近と取り調べや尋問を通して言葉を交わす時間。ある意味でそれはずっと追い求めてきた相手の心の内を覗き、触れられるような優越の時間。もっと知りたい。この人が何を考えて、何故このような罪を犯しているのか。最初は全く理解できないかもしれません。でも、なぜこう考えるのかと考えを巡らせ、思いを馳せる時間を重ねていくうちに次第にその人と近づく様な、その人が自分と同化して溶け合っていくように思えたのではないでしょうか。知らない事を知りたい。それを知った時、胸の内に広がるのは”愛”によく似た感情なのかもしれません。二人の会話が言葉として詳細に描かれているわけではないけれど、私の中では言葉巧みに看守を少しずつ支配して洗脳してくいく囚人のカリスマ性を感じました。いやぁ、恐ろしい。

 

≪もう闇の中へ逃げよう 僅かな光の強さを見せよう≫

「人を殺して何が悪い?

ただ、自分のやりたい事に従って殺めただけだ。」

あくまでも自分は自分のやりたい事に従っているだけであり、それは悪ではないと主張する囚人に最後に問われた命題。

「お前自身は本当は何がやりたい?」

正直もうここらへんの如恵留くんには何が善で何が悪かの判別がつかなくなっている洗脳状態だと思っています。知らぬ間にこの子供の様に純粋無垢な囚人に溺れていた。今の規律のやり方に疑問を抱く時もあったと思います。その弱みに漬け込んでくる囚人の巧さ。自分が手を取って、今まさに進もうとしている道の先にあるのは真っ暗な闇かもしれないと僅かに残った理性や身の危険を感じる生存本能がブレーキをかけようとしてくるかもしれませんが、その手を差し伸べて誘い込もうとしてくる囚人は自分が光だと強く主張して訴えかけてくる。そして、その囚人が言うには「貴方(看守である如恵留くん)が身を置いている現在の世界は汚れた闇であり、それを打ち砕く僅かな光の強さを(一緒に)見せよう」と甘く唆してきます。そして最後に告げられる言葉。

 

≪もう離れなくていいんですよ だから 傍にいてよ≫

はい、陥落。

 

自分が知らぬ間に崇拝していた相手にこんな事言われたら、ついていかない訳ないですよね。私も間違いなくついていきます。ただやっぱりまだどこかで葛藤している自分が居るはずなんですよ。だって、長年自分が信じてきた道は彼らを”悪”として成敗してくる世界だったから。そこで畳みかけてくる囚人の囁き。

 

≪汚れたまんまでもいいの≫

 

これはヤバいですよ。巧すぎる。だって、自分がマイナスに思っている面も全部受け止めて「その考えは間違っていないですよ、大丈夫」と言われているみたいで、そんなの抗うのが無理って言う話ですよ。

あと、ここのRAP詞では如恵留くんが拳を上げて客席を煽ってたんですけど、間違っていないよ、正しい、それでいけと同意を求めているみたいで良かったです。自分は間違っていない。皆もそう思うよねと助けを求めているみたいで良かった。囚人が策士すぎるんだよな。大丈夫、間違っていないよ。一つ言えるとしたら、きっと囚人に溺れた看守にとっては、これから進む道は茨の道だとしても幸せなんだろうなって。

 

≪心叩くたびに 火花を巻き上げた 二人見つめたまま 光の中へ≫

≪重なり合う音が螺旋を描いてた 溶け合いながら永遠へ≫

ここの如恵留くんが横にした棒を肩に乗せて腕で巻きこんでいたんだけど、十字架を背負っているみたいで最高だった。陥落する事など有り得ないと思われていた南山不落の看守様が囚人のに闇落ちした瞬間。綺麗だったなぁ。怖くなるくらい美しかった。心の底から幸せを手に入れて、満たされたみたいな恍惚の笑みが浮かんでいた。

てか、のえちゃかの歌のハーモニー最高だよね。そもそも如恵留くんの上ハモ大好きなんだけど、ちゃかちゃんの低音と混ざり合う時がいつもゾクゾクする。獣と薔薇とか千年メドレーとか、如恵留くんの上ハモ大好きだなって個人的に感じる瞬間はちゃかちゃんも混ざっているハーモニーの時が多い。

 

≪どこまでも深い場所まで 二人堕ちてゆけるなら 何も知らない闇さえ 優しく包み込むから≫

ここの如恵留くんの表情がマジで癖にぶっ刺さりました。高らかに歌い上げる感じも最高に好き。すっごい何の疑いもなく、ギラギラと光る純粋な目つきで笑ってるんだもん。如恵留さんにとってはこの道を進むのが幸せなんだなって。もう一ミリもこの先の道に対して不安や恐れを抱いていない感じで良かった。多分あれは、誰が何を言っても止まらないだろうし、戻ってこれない。囚人に身も心も全て捧げていく覚悟とその美しさがほんっとに良かった。(話変わるけど、奥歯まで見えたのヤバい。歯最高)

 

≪終わりなんて怖くないのさ 始まりはいつもunderground≫

ここで如恵留くんがちゃかちゃんの背後から棒を使って囲い込むんだけど、前にある棒をちゃかちゃんが撫でるんですね。その時のちゃかちゃんの表情が最高すぎた。如恵留くんが自分の全てを捧げて貴方についていくと忠誠を誓っているのに、それに対して少し嘲笑を浮かべているような表情が良すぎた。味方が増えたけど、あくまで道具でしかないと感じてそうで、いざとなれば切り捨てそうだなって。はぁ~、この囚人様恐ろしい。

武器を奪われた後で、膝をつく如恵留くんも良かったな。敗北を知らなかった男が初めて地に膝をつけた感じ。そして、最後に如恵留くんを殺したように見せかけて互いに別の方向へと走り出して逃げていく。

 

如恵留くんもちゃかちゃんも全く無実じゃないな!!!! でも、ここにおける”Innocent”って、自分の中にある感情に素直に向き合ってそれに疑う事なく真っすぐ進むって事なのかなって。例えそれが間違った道だとしても。決して、犯罪や非人道的行為を容認・推奨したいわけではなく、自分の良いと感じる事に純粋に向き合う気持ちを大切に出来る事は美しいみたいな。人道外れた道に進むことは決して許されない良くない事ではあるけれど、自分の中にある自分だけの想いを大切にしてあげるという、その行為自体は決して罪な事ではなく、潔白な感情の核なのかもしれないと思いました。その上で、秩序とともに生きていくことを大切にしていきたいなと。

自分自身に真っすぐ向き合う事、自分の持つ好きという気持ちを大切にすることは”汚れなき美”の一つだと解釈しました。

 

メリーバッドエンド的なこの展開、大好きです。

 

では、次はそれと違った見方で、実は如恵留くんの方が悪に近いのではないかという可能性です。この次の考え方はちょっと少年漫画っぽい雰囲気があるかなぁって思っています。

 

如恵留くんは”悪の善”で、ちゃかちゃんが”善の悪”の可能性

看守とされる如恵留くんは、法に従って罪を犯した人達を処分という形で殺していました。残虐非道にも思える彼は多くの市民達からは英雄として称えられています。それはもしかしたら、ある種の清廉潔白なのかもしれません。己の信じる道の規則に従っているだけで、たとえ人を殺したり、痛めつけていたりしようが、何も後ろ暗い事などなく凛とした正義を真っ直ぐ信じているだけ。ただ、それだけなのです。罪を犯した者を殺す事は、この国で定められたルールであり、それに則って処分を下している自分は何も悪くない。もしかしたら、最初の内はその行いに疑問を持っていたかもしれないけれど、日常的に過ぎていく時間の中でその心は失われ、冷酷無情な男となったのかもしれません。ところがある日、囚人として宮近と出逢って、言葉を交わす内に失った心に光が差し、世界が変わり始めたみたいな。

 

一方、囚人とされるちゃかちゃんはスラム街や衣食住もままならない地下で育った根は優しき男の子。もしかしたら、如恵留くんの統治する監獄に入った経緯は生きるために、仲間を救うためにパンを一つ盗んだだけかもしれません。理由がなんにせよ、人の道から外れた許される事ではないかもしれないけれど、それでも殺人に比べたら軽い罪にもかかわらず、世論や時代のせいで罪人とされた可能性もあると思っています。世の中にはもっと悪い事をしている人が溢れているのに、何故自分達だけ罪を咎められ、処罰と飾られた暴力を受けて、迫害されなければいけないのか。この世界は間違っている。糾弾しながらも、幾度もその思いを踏みにじられ、絶望を重ねる内に誰かを信じる心を失ったのかもしれません。そして、投獄された檻の中で、この世で正義とみなされ称賛を受ける看守と出逢った。

 

 

正反対な立場の中で、心を失った(殺した)という共通点を持つ両者が、互いに言葉を交わす内に生まれた一つの感情。

 

そう、この世は間違っている。

 

南山不落とも思われた崇高な看守が微かに感じ始めていた「本当に自分は正しいのだろうか?」という疑問に火をつけ、殺したはずの心に反逆の心を燃え上がらせた、良心の灯、囚人・宮近海斗って感じかな。

その逆で世界に絶望し、人を信じる心を失った囚人に世界を変えられるかもしれないという希望を与えた権力を持つ看守・川島如恵留の存在。

 

誰かの正義は誰かにとって悪である。その逆もしかりで、誰かにとっての悪は誰かの信じた正義である。正義の裏にあるのは正義。闘うは正義と正義のぶつかり合い。正義とは、純粋に信じた己の信念・信条なのではないかと思います。例えそれが、世間的に悪いとされる事でもその人の中では真っすぐに信じた強い指針。ある意味で恐ろしい感情でもありますよね。でも、共通認識として同じ目標や望み(=正義)を持った時、敵だと思っていた相手は一番の味方に変わります。

 

互いに世界を変えようと強い想いを共有した時に一番の敵であったはずの相手が、何よりも強い味方になったのかなって。だから、ラストのシーンでちゃかちゃんが反逆を起こし、如恵留くんを殺すように見せ掛けて互いに逃げ出したみたいな。

 

如恵留くんとちゃかちゃんが、実は昔からの仲間だった世界線

これは一番最後に浮かんだ考えで強引な部分もあるんですけど、そんな世界線があっても面白いかなって思ったので書き残しておこうと思います。

 

如恵留くんとちゃかちゃんは昔は一緒にいた地下街で育った親友みたいな関係性で、ある時ちゃかちゃんが些細な事で捕まってしまい離れ離れになってしまった。如恵留くんは囚人となったちゃかちゃんを探すために、看守となり、二人の仲を引き裂いた看守という存在に恨みも抱いているから失敗をした看守達を規律を盾として無差別に命を奪っていました。内部ではそんな如恵留くんに対する不信感や怨恨が積み重なり、いつしか謀反を企てる者も現れ始めます。

そして、如恵留くんは執念的に探し出した結果、遂にちゃかちゃんが生きている事を知り、自分の管理する監獄へと連れて来ることが出来ました。実はちゃかちゃんも牢獄の中で、如恵留くんが看守となっている事を知り、存在を探すために罪を犯しては投獄される日々を繰り返し、やがて凶悪犯として恐れられつつも、如恵留くんに再び出会う事を夢見ていました。

 

部下達も全員去り、孤独の看守となった如恵留くんの前に現れた最恐囚人の宮近海斗。目隠しで視界は奪われていたけれど、一瞬でその男がずっと探し求めていた友の姿であると互いに分かります。2人が待ち侘びた時間を慈しみ、積もる想いを話し合う時間も、外の喧騒でそれどころではありません。一体何が起きているのか。外では孤独の城主を陥落させようと息巻く元部下達が攻め入ろうとしています。 

変わってしまったところもある2人だけど、親友という関係はずっと変わらず2人の中にあって互いの未来のためにもまずは襲撃してくる敵を対処しようと走り出しますみたいな。

 

正直これは考えが甘い部分がありすぎて、なんでちゃかちゃんが武器奪う必要があるの? とか、如恵留くんがちゃかちゃんを背後から捕らえる必要性は? という疑問が自分の中でも生じてくるので、解釈として詰めが甘すぎるのですが、そんな世界線があっても面白いかなぁと思い書いてみました(笑)

 

 4.最後に

この「Rolling  Days」の後に繋がる「STAY」では歌詞に≪I'll be, won't you stay? We'll be 罪を捨て 僕らずっと共に歩こう≫と続くのが感慨深かったです。出逢った仲間達が色んな罪を全て受け入れて一緒に歩んでいこうとその人の全てを包んでくれるような優しさと強さ、そんな仲間と歩める幸福。のえちゃかのこの出来事は遠い昔の前世の姿で、罪を犯したかもしれないけど、今こうして大切な仲間達と共に支え合って笑い合っている未来があってもいいなぁと思っています。

 

単体での「STAY」も凄く凄く好きで、今回のコンサートの中で一番大切にしたい感情が生まれた大切な曲でもあります。ずっとずーっとこの愛おしい宝物を大切にしていきたいなって思いました。

でも、全部が終わって時間が流れ、「Rolling  Days」を解釈する時に、この2曲はどちらも”美の国”の曲として選ばれた事を踏まえると、世界線を繋げて考えてみるのも面白いかなと感じ始め、この記事に載せてみました。

 

白は色んな光が混ざり合う事で生まれる色。一人一人持っている光や色、価値観や想いは違う。でも、それでいい。そうやって如恵留くんは言っていました。まるで真っ白いキャンパスが色んな色を手を広げて迎え入れてくれるように、多種多様なそれぞれの考えを愛おしく抱き締めてくれるように。

 

それぞれが信念や正義として心の中に持つ価値観や想いは、自分以外の何物にも侵されない絶対聖域であり、そんな自分の中を大切にすることは罪とされることなんてない自分だけの無罪の純粋無垢な美しい感情。それを核として、その上で秩序や思いやり、道徳や聡明さを重ねていき、他人と幸福や関係性をを築けたらいいなぁと思います。一人一人が持っているそんな輝きを受け入れていけたら素敵だよねとそんな風に伝えてくれた気もしました。

 

Innocentの”美”とは何なのか

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・自分の中にある自分だけの正義を大切にする事

・その正義を思いやりと照らし合わせて、他人も思いやれるようにする事

・正義の形は一人一人違う。それでいい。それを理解して、時にぶつかり合いながらもお互いの正義を尊重し、大切にする事

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それが、「Rolling  Days」と「STAY」で創り上げられた”Innocent”の”美”なのではないかと私は考えております。きっと、この先自分の成長や触れていく出来事でこの考えは変わっていくかもしれないけれど、どれも大切な一つの考えとして尊重していきたいです。

 

職権乱用とも思えるくらい如恵留くんの大好きな事をいーっぱい詰め込んで、そうぞう(想像/創造)された”Innocent”な”美の国”が大好きです。のえちゃかで披露したロリデも、松松から始まり、如恵留くんがピアノを弾いて7人で歌うSTAYも、凄く綺麗でした。何度も観返して、噛み締めて、また色んな考えを巡らせたいので、どうか事務所並びに関係各所の皆様、円盤をください。

 

 

読みにくい点も多々あったと思うのですが、ここまで読んでくださり、本当にありがとうございました。1万字超えの個人的感想、恥ずかしくもありますが、綴っていてすごく楽しかったです。

それでは!

*1:「少年たち」の世界観だったら鬼の看守として恐れられてそうだけど、カゲは良い奴(まつく談)なのできっと逃がしてくれる。良い奴なので。まつくが言ってたもん。